keisei

傾城

けいせいa courtesan of the highest rank

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城を傾けるほどの美女の意から生まれた、最高位の遊女の呼び名。歌舞伎では『助六(すけろくゆかりのえどざくら)』の揚巻など、気品と誇りを備えた女方(おんながた)の大役として描かれる。

傾城(けいせい)は、最高位の遊女を指す言葉である。君主が心を奪われ、城や国を傾けてしまうほどの美女、という中国の故事に由来するとされる。歌舞伎の舞台では、豪華な衣裳と気品、そして芯の強さを備えた女方の大役として描かれてきた。

傾城のいる遊里での恋を描く演目は「傾城買狂言」と呼ばれ、江戸時代から人気を集めてきた。舞台の傾城が観客の心をつかむのは、美しさだけではない。恋を貫く誇り高さこそが、その真髄である。

言葉の源をたどると、中国の史書『漢書』に記された歌に行き着く。ひと目見れば城が、もうひと目見れば国までもが傾く(かぶく)——絶世の美女をたたえるこの歌は、楽人の李延年が妹を漢の武帝に薦めて詠んだものとされる。「傾国」もまた、同じ源から生まれた言葉である。

歌舞伎十八番(じゅうはちばん(おはこ))『助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)』の三浦屋揚巻は、傾城の代表的な役とされる。市川宗家(いちかわそうけ)の芸を彩る大役として、主人公助六と対をなす舞台の華である。

SOURCES

出典・監修

執筆
KABUKI Universe編集部
監修
市川團十郎
公開日
2026年8月15日(土)
最終更新日
2026年9月9日(水)
監修済み

監修は、市川團十郎に趣旨と要点を確認いただいたことを示します。本文は編集部の文章であり、市川團十郎の発言ではありません。文責は編集部にあり、記述の誤りは編集部の責任で訂正します。 編集方針を読む