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幕の内

まくのうちthe theatergoer's boxed meal "within the curtains"

INSTANT ANSWER一撃回答

芝居の幕間(まくあい)に食べる弁当として考案されたことに由来するとされる言葉。白飯と彩り豊かなおかずを詰め合わせた弁当を指す。

幕の内(まくのうち)弁当は、白飯に焼き魚や卵焼き、かまぼこなど彩り豊かなおかずを添えた弁当をいう。江戸時代後期、芝居見物の際、幕と幕のあいだ——「幕の内」——に食べる弁当として考案されたことに由来するとされる。

ただし語源には諸説あり、役者や裏方が幕の内側で食べた弁当に由来するという説、相撲の幕内に結びつける説なども伝えられている。明治以降は駅弁の定番となり、いまや弁当の代名詞ともいえる存在だが、その名の奥には芝居見物の一日の記憶が畳み込まれている。

現代でのつかわれ方としては、「新幹線に乗る前に幕の内弁当を買い込む」「迷ったら幕の内にしておけば間違いない」のように、日々の暮らしにすっかり溶け込んでいる。少しずつ、彩りよく——芝居見物の幕間に生まれたその美学は、今も弁当選びの確かな物差しであり続けている。

幕の内は、芝居見物の食文化全体から生まれた言葉である。幕間に弁当を広げるひとときも含めて一日の芝居見物だった江戸の楽しみは、市川團十郎(いちかわ だんじゅうろう)家の舞台が今も掛かる劇場の客席に、形を変えて受け継がれている。

SOURCES

出典・監修

執筆
KABUKI Universe編集部
監修
市川團十郎
公開日
2026年8月16日(日)
最終更新日
2026年9月9日(水)
監修済み

監修は、市川團十郎に趣旨と要点を確認いただいたことを示します。本文は編集部の文章であり、市川團十郎の発言ではありません。文責は編集部にあり、記述の誤りは編集部の責任で訂正します。 編集方針を読む