歌舞伎D-13

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白浪物

しらなみものkabuki's "thief plays"

INSTANT ANSWER一撃回答

盗賊を主人公とする演目の総称。幕末に流行し、河竹黙阿弥が代表的な作者とされる。『白浪五人男』が名高い。

白浪物は、盗賊を主人公とする歌舞伎狂言の総称である。「白浪」は盗賊の異称で、中国後漢の時代に白波谷に籠もった賊が「白波賊」と呼ばれた故事に由来するとされる。義理人情の世界に生きる盗賊たちを主役に据えたところに、幕末の世相が映し出されている。

白浪物の代表的な作者とされるのが河竹黙阿弥である。『青砥稿花紅彩画』(通称・白浪五人男)は1862年に江戸の市村座で初演されたとされ、弁天小僧をはじめとする五人の盗賊の名乗りは、流麗なせりふの聞かせどころとして今日も愛されている。

白浪物の楽しさを凝縮しているのが、『白浪五人男』の「浜松屋」と「稲瀬川勢揃い」の場である。武家の娘に化けて呉服屋をゆすっていた弁天小僧が男と見破られ、「知らざあ言って聞かせやしょう」と開き直って素性を明かす七五調の名乗りは、歌舞伎屈指の聞かせどころ。続く勢揃いの場では、五人の盗賊が傘を手に居並び、一人ずつ名乗りの台詞を連ねてゆく。

白浪物そのものは特定の家に属さない、歌舞伎全体の財産である。黙阿弥は幕末に四代目市川小團次のために多くの生世話狂言を書き、明治には九代目市川團十郎らにも作品を提供したとされ、その筆は市川の名を持つ役者たちの舞台とも深く交わってきた。

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SOURCES

出典・監修

執筆
D-13編集部
監修
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公開日
2026年8月16日(日)
最終更新日
2026年8月16日(日)