takemoto

竹本

たけもとgidayū narrative music performed in kabuki

INSTANT ANSWER一撃回答

歌舞伎の舞台で演奏される義太夫(ぎだゆう)節のこと。太夫の語りと太棹三味線(しゃみせん)が、人形浄瑠璃(じょうるり)由来の演目の情景と心理を描き出す。

義太夫節は、竹本(たけもと)義太夫が大坂で創始したとされる浄瑠璃の一流派で、人形浄瑠璃(文楽)の音楽として発達した。歌舞伎の舞台で演奏される義太夫節を、その創始者の名にちなんで「竹本」と呼ぶ。古くは「チョボ」とも呼ばれた。

人形浄瑠璃の作品を歌舞伎化した「義太夫狂言(ぎだゆうきょうげん)」に不可欠の音楽で、太夫が情景や人物の心理を語り、筋を運び、役者の演技と一体になって劇を進めていく。語りと芝居が呼吸を合わせるところに、竹本の妙味がある。

竹本の古い呼び名「チョボ」は、台本の書き込みに由来するとされる。歌舞伎の台本では、太夫が語る部分に「ヽヽ」と点(チョボ)を付して示したことから、この名が生まれたという。かつては軽んじた響きも帯びた言葉とされ、今日では敬意を込めて「竹本」と呼ぶのが一般的である。

竹本は特定の家の芸ではなく、歌舞伎全体を支える音楽の言葉である。時代物(じだいもの)の名作を軸に、市川宗家(いちかわそうけ)を含むあらゆる役者の舞台を今日も支え続けている。

四代目竹本綱太夫の門弟を相撲の番付に見立てた摺物。「竹本◯◯太夫」と名乗る太夫の名が段組みで並ぶ
『四代目竹本綱太夫門弟見立角力』嘉永3年(1850)『四代目竹本綱太夫門弟見立角力』(パブリックドメイン, Wikimedia Commons)
SOURCES

出典・監修

執筆
KABUKI Universe編集部
監修
市川團十郎
公開日
2026年8月15日(土)
最終更新日
2026年9月9日(水)
監修済み

監修は、市川團十郎に趣旨と要点を確認いただいたことを示します。本文は編集部の文章であり、市川團十郎の発言ではありません。文責は編集部にあり、記述の誤りは編集部の責任で訂正します。 編集方針を読む