歌舞伎D-13

Yowa Nasake Ukina no Yokogushi

與話情浮名横櫛

よわなさけうきなのよこぐし英語名: Scarred Yosaburō (Yowa Nasake Ukina no Yokogushi)

別表記: 与話情浮名横櫛 / 切られ与三 / お富与三郎 / Kirare Yosa

現在上演予定あり
01SYNOPSIS

3行あらすじ

筋を知ってから観ても、歌舞伎は損をしません。まずは三行だけ。

  1. 01

    江戸の大店の若旦那・与三郎は、木更津の浜で美しいお富と出会い、ひと目で恋に落ちる。

  2. 02

    しかしお富は土地の親分の妾だった。密会が露見して与三郎は全身に無数の傷を受け、お富は海に身を投げる。

  3. 03

    数年後、ならず者に落ちぶれた与三郎がゆすりに入った妾宅で、死んだはずのお富と再会する——名場面「源氏店」である。

02WHAT TO WATCH

初心者はここを観る

予備知識はこの三つで十分です。当日は、舞台に身をゆだねてください。

01

名台詞

「しがねえ恋の情けが仇」。七五調で流れる与三郎の述懐は、歌舞伎の台詞の音楽性を代表する聞かせどころ。

02

世話物の粋

荒事の様式美とは対照的に、江戸の市井の暮らしと男女の情を描く「世話物」の代表作。

03

与三郎という色男

傷を負ってなお色気を失わない与三郎。「切られ与三」の名で愛される、歌舞伎屈指のアンチヒーロー。

03CHARACTERS

登場人物

与三郎
大店の若旦那から、傷だらけのゆすり屋へ。それでも粋を失わない世話物の色男。
お富
与三郎と運命的に結ばれる女。海に身を投げてなお生き延びる、強さと艶を併せ持つ大役。
蝙蝠安
与三郎の相棒のゆすり屋。頬の蝙蝠の入れ墨で知られる小悪党。
04STAGECRAFT

見どころ・舞台

三代目瀬川如皐の作で、嘉永年間に江戸で初演されたとされる世話物。木更津の浜の開放的な場面から源氏店の妾宅まで、江戸の風俗が細やかに描かれる。

見どころは何より台詞の音楽性。下座音楽が情感を支え、与三郎の七五調の述懐とお富の受けの間が、世話物ならではのリアルで粋な呼吸を生む。

05NARITAYA

市川家との関係

荒事ではなく世話物だが、初演の与三郎は八代目市川團十郎が勤めたとされ、市川宗家とも縁の深い演目である。2026年12月には歌舞伎座で十三代目が与三郎を勤める。

06IN HIS WORDS

團十郎の言葉

公開準備中

この演目についての團十郎本人の言葉は、収録と本人確認を経てここに掲載します。編集部が発言を創作・推測することはありません。

07NOW SHOWING

現在観られる公演

08JOURNAL

観る前・観た後に読む

関連用語

出典・参照

本ページは、歌舞伎について広く共有されている標準的な知識に基づき、D-13編集部が構成しています。初演年など細部に諸説ある事項は断定を避けています。

執筆
D-13編集部
公開日
2026年8月15日(土)
最終更新日
2026年8月15日(土)