katakiyaku

敵役

かたきやくthe villain roles of kabuki

INSTANT ANSWER一撃回答

芝居の中で主人公に立ちはだかる悪人の役柄。国の転覆を謀る「公家悪」、写実的な「実悪」などの類型があり、善玉を大きく引き立てる。

敵役(かたきやく)は、芝居の中で主人公に敵対する悪人を演じる役柄である。ひと口に悪といっても型は多彩で、朝廷や国家の転覆を謀る高位の「公家悪」、写実的な悪人「実悪」、色気を備えた「色悪」などの類型に分けられる。

敵役が大きく立ちはだかるほど、それを打ち破る主人公の力が輝く。藍の隈をとった公家悪が居並ぶ『暫』の舞台は、その典型といえる。

敵役もまた、舞台を離れて日常語になった言葉である。あえて憎まれる損な立場を引き受けることを「敵役に回る」といい、「憎まれ役」とほぼ同じ意味で使われる。江戸時代には「てきやく」とも呼ばれ、のちに「かたきやく」の読みが定着したとされる。

市川宗家(いちかわそうけ)(成田屋(なりたや)・市川團十郎(いちかわ だんじゅうろう)家)の家の芸である荒事(あらごと)は、悪を鎮める芸であり、大きな敵役なくしては成り立たない。歌舞伎十八番(じゅうはちばん(おはこ))『暫』の敵・ウケは公家悪の代表格とされ、『助六(すけろくゆかりのえどざくら)』の髭の意休もまた、名高い敵役である。

SOURCES

出典・監修

執筆
KABUKI Universe編集部
監修
市川團十郎
公開日
2026年8月15日(土)
最終更新日
2026年9月9日(水)
監修済み

監修は、市川團十郎に趣旨と要点を確認いただいたことを示します。本文は編集部の文章であり、市川團十郎の発言ではありません。文責は編集部にあり、記述の誤りは編集部の責任で訂正します。 編集方針を読む