oiegei

お家芸

おいえげいthe hereditary speciality of an acting family

INSTANT ANSWER一撃回答

その家が代々得意として受け継いできた芸。歌舞伎十八番(じゅうはちばん(おはこ))を定めた市川宗家(いちかわそうけ)の荒事(あらごと)が代表格で、日常語「お家芸(おいえげい)」の源にもなったとされる。

お家芸(家の芸)は、その家が代々得意とし、磨き上げて受け継いできた芸を指す。歌舞伎の役者の家には、それぞれに培ってきた芸系があり、家の芸はその家の誇りであり、看板でもある。

家の芸を演目として明確に選定した最初の例が、七代目市川團十郎(いちかわ だんじゅうろう)による「歌舞伎十八番」の制定とされ、以後、各家が同様に家の芸を定める動きが広がった。「お家芸」が「最も得意とするもの」を指す日常語として使われるのも、こうした歌舞伎の文化に由来するとされる。

市川宗家に続いて、ほかの家々も家の芸を選び定めていった。尾上菊五郎(おのえ きくごろう)家(音羽屋)では、五代目と六代目が『土蜘』『身替座禅』などを「新古演劇十種」として選定したとされる。家ごとに芸の看板を掲げ、互いに磨き合う——お家芸の文化は、歌舞伎全体を豊かにする仕組みでもあった。

市川宗家のお家芸は、初代以来の荒事である。歌舞伎十八番として選び定められ、のちに新歌舞伎(しんかぶき)十八番も加わって、十三代目市川團十郎へと受け継がれている。

歌舞伎十八番

  • 不破
  • 鳴神
  • 暫
  • 不動
  • 嫐
  • 象引
  • 勧進帳
  • 助六
  • 外郎売
  • 押戻
  • 矢の根
  • 関羽
  • 景清
  • 七つ面
  • 毛抜
  • 解脱
  • 蛇柳
  • 鎌髭

今日ごく普通に上演される上演の機会が限られる

七代目市川團十郎が天保年間に選定したとされる十八の演目。選定の時点で既に上演の絶えていたものも含まれており、以後の復活上演で少しずつ舞台に戻されてきました。完成品の棚ではなく、掘り起こしが続く鉱脈です。上演の多寡は時期によっても変わります。
SOURCES

出典・監修

執筆
KABUKI Universe編集部
監修
市川團十郎
公開日
2026年8月15日(土)
最終更新日
2026年9月9日(水)
監修済み

監修は、市川團十郎に趣旨と要点を確認いただいたことを示します。本文は編集部の文章であり、市川團十郎の発言ではありません。文責は編集部にあり、記述の誤りは編集部の責任で訂正します。 編集方針を読む