Q&A

衣裳・化粧・鬘

隈取の顔料には、通常の化粧品のように複数のメーカーがありますか?

ANSWER答え

一般の化粧品市場ほどの数はありませんが、舞台化粧を扱う専門の製造・販売元が複数あり、俳優ごとに使い慣れた品があるとされます。

KEY POINTS

ここだけ押さえる

  • 一般の化粧品市場のような数は存在しない。市場そのものが小さい。
  • 日本舞踊や演劇の舞台化粧と重なる専門分野として、少数の老舗・専門店が供給を担う。
  • 俳優は自分の肌と描き方に合う品を選び、長く同じものを使い続けることが多い。
  • 道具の選択もまた、芸の一部である。
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紅隈

正義・若さ・あふれる力

藍隈

悪・怨霊・冷たい力

茶隈

鬼や妖怪など、人ならざるもの

色を見れば、その役の性質が伝わる——隈取は歌舞伎の「顔の言葉」です。隈取には多くの種類があり、図の色はおよその色味です。隈取をくわしく →

「隈取」をくわしく

くわしく

結論としては、複数ある。ただし一般の化粧品市場を想像すると、まったく規模が違う。歌舞伎の化粧料は、そもそも需要が限られているからである。

この分野は、歌舞伎だけで成立しているわけではない。日本舞踊、能狂言、新派、その他の舞台芸能の化粧と重なる専門分野として存在している。少数の老舗や専門店が製造と供給を担っており、白粉、練り紅、藍、鬢付け油、刷毛や筆といった道具まで一通りを扱っている。歌舞伎座(かぶきざ)の近隣にも、こうした店が長く商いを続けてきた。

俳優の側から見ると、選択は個人的なものになる。白粉ののび方、紅の発色、油の硬さ——これらは製品によって微妙に違い、自分の肌質や描き方に合うものがある。一度合うものを見つけると、長く同じ品を使い続ける俳優が多いとされる。これは道具に対するこだわりというより、毎日の作業を安定させるための実務的な判断でもある。舞台に上がる前の楽屋(がくや)で、手が迷わないこと。道具の選択もまた、芸の一部である。

この回答に出てきた言葉

練り紅
練り状の紅い化粧料。隈取(くまどり)の紅い線を描くのに用いる。
SOURCES

出典・記載の方針

本項は、歌舞伎について広く共有されている基礎的な知識に基づく編集部の回答です。慣行として伝えられる事項は「とされる」と記し、断定を避けています。

執筆
D-13編集部
公開日
2026年8月25日(火)
最終更新日
2026年8月25日(火)