gakuya

楽屋

がくやthe dressing rooms behind the stage

INSTANT ANSWER一撃回答

出演者が支度をし休息する舞台裏の部屋。雅楽の演奏の場に由来するとされ、江戸の芝居小屋では格による部屋割りがあった。

楽屋(がくや)は、俳優をはじめ、演奏家や衣裳・床山(とこやま)・小道具(こどうぐ)などの関係者が支度をし、休息する舞台裏の空間である。語源は、雅楽の楽人が演奏し、舞人が装束を着けた場所を「楽屋」と呼んだことに由来するとされ、のちにもっぱら控えの部屋を指す言葉になった。

江戸時代の芝居小屋では、俳優の役柄や身分によって楽屋の場所が決められていたとされ、部屋割りそのものが一座の秩序を映していた。楽屋は単なる控室ではなく、鏡の前で化粧と着付を重ねながら役へと入ってゆく、舞台の裏の静かな聖域でもある。

楽屋は、日常語の宝庫でもある。内輪の事情を指す「楽屋裏」や「楽屋話」、仲間内にしか通じない言及を指す「楽屋落ち」——いずれも舞台裏の世界から生まれた言い回しであり、芝居のことばが日本語の奥行きを広げてきたことを物語っている。

楽屋は歌舞伎全体の言葉である。市川團十郎(いちかわ だんじゅうろう)家に伝わる隈取(くまどり)もまた楽屋の鏡の前で施されるものであり、幕が開くまでのこの静かな時間こそ、あらゆる舞台の出発点となっている。

芝居小屋の楽屋の様子。衣裳を着けた役者、浴衣姿でくつろぐ役者、書付を読む者などが同じ部屋に居合わせている
二代目歌川国貞『座頭部屋 五代目坂東彦三郎・二代目中山現十郎』文久3年(1863)二代目歌川国貞『座頭部屋 五代目坂東彦三郎・二代目中山現十郎』ボストン美術館(パブリックドメイン, Wikimedia Commons)

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KABUKU. / 市川團十郎。

この言葉が出てくる映像

【楽屋紹介】市川團十郎が語る舞台裏|歌舞伎座の鏡台へのこだわり。

2025年6月8日(日)

歌舞伎座の楽屋を本人が案内する回。役者が舞台に出る前に心と体を整える場所として、楽屋の空気が語られます。

SOURCES

出典・監修

執筆
KABUKI Universe編集部
監修
市川團十郎
公開日
2026年8月16日(日)
最終更新日
2026年9月9日(水)
監修済み

監修は、市川團十郎に趣旨と要点を確認いただいたことを示します。本文は編集部の文章であり、市川團十郎の発言ではありません。文責は編集部にあり、記述の誤りは編集部の責任で訂正します。 編集方針を読む