kōjō

口上

こうじょうthe formal on-stage address to the audience

INSTANT ANSWER一撃回答

舞台の上から観客へ向けて述べる正式な挨拶。襲名(しゅうめい)披露では独立した一幕として設けられ、裃姿の俳優が並んで志を申し上げる。

口上(こうじょう)とは、俳優などが舞台の上から観客に向かって述べる挨拶をいう。襲名披露や追善など特別な興行では独立した一幕として上演され、裃姿に鬘を付けた俳優たちが舞台にずらりと居並ぶ。その光景そのものが、歌舞伎ならではの儀式的な見どころである。

語られるのは、襲名の喜び、先人への敬意、そして芸を未来へつなぐ決意である。観客は口上を通じて新しい名の誕生に立ち会い、ともに祝う。劇場全体がひとつの祝いの場となる時間といえる。

口上という言葉は、劇場の外にも広がっている。大相撲では、横綱や大関に昇進する力士が伝達式で述べる決意の挨拶が「口上」と呼ばれ、ニュースの言葉としてもおなじみである。また、幕切れ(まくぎれ)に「まず今日はこれぎり」と芝居を止めて述べる挨拶を「切り口上」といい、転じて、改まった堅苦しい物言いを指す日常語として今も使われている。

2022年の十三代目市川團十郎白猿の襲名披露興行でも口上が行われた。市川宗家(いちかわそうけ)の口上では、家に伝わる「にらみ」が披露されることがあるとされ、観客の無事を願うものと伝えられている。

SOURCES

出典・監修

執筆
KABUKI Universe編集部
監修
市川團十郎
公開日
2026年8月15日(土)
最終更新日
2026年9月9日(水)
監修済み

監修は、市川團十郎に趣旨と要点を確認いただいたことを示します。本文は編集部の文章であり、市川團十郎の発言ではありません。文責は編集部にあり、記述の誤りは編集部の責任で訂正します。 編集方針を読む