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三升

みますthe three nested measures—crest of the Ichikawa Sōke

INSTANT ANSWER一撃回答

市川團十郎(いちかわ だんじゅうろう)家の定紋。大・中・小三つの升を入れ子に重ねた意匠で、初代が贈られた三つの升に由来するともされる縁起の紋。

三升(みます)は、市川團十郎家(成田屋(なりたや))の定紋である。大・中・小三つの升(枡)を入れ子状に重ね、真上から見た形を図案化したもので、一般には「三つ入れ子枡」と呼ばれる紋を、成田屋では「三升」と書き習わす。

由来には、初代市川團十郎が初舞台(はつぶたい)に際して三つの升を贈られたことにちなむとされる説をはじめ、諸説が伝えられている。升の音が「増す」「益々」に通じることから、もともと商売繁盛に結びつく縁起のよい意匠とされ、「舞台を三升(みます)」の洒落を重ねる説き方もある。

三升をもっとも大きく舞台で見られるのが、歌舞伎十八番(じゅうはちばん(おはこ))『暫』である。主人公のまとう柿色の素襖には白く三升が染め抜かれ、その袖は一畳ほどもあるとされ、形を保つために中へ竹が仕込まれている。紋そのものが衣裳の意匠となった、他に類を見ない例である。

三升は紋であると同時に、名としても用いられてきた。五代目團十郎(だんじゅうろう)の俳名の一つに「三升(さんしょう)」があり、また十代目にあたる俳優は生前「五代目市川三升」を名乗って宗家(そうけ)を守り、没後に團十郎の名を贈られたとされる。紋と名が響き合いながら、家の歴史を綴ってきた。

三升は市川宗家(いちかわそうけ)そのものを指し示す記号として、舞台衣裳や祝幕から身の回りの品にまで用いられてきた。当代十三代目に至るまで、成田屋の舞台のあるところに必ずこの紋があり、家と芸の歴史を一目で伝える意匠となっている。

三升(みます)——大・中・小の升を入れ子に重ねて真上から見た形。市川宗家の定紋で、舞台の衣裳や幕、番付のあちこちに現れます。
SOURCES

出典・監修

執筆
KABUKI Universe編集部
監修
市川團十郎
公開日
2026年8月16日(日)
最終更新日
2026年9月9日(水)
監修済み編集部執筆

監修は、市川團十郎に趣旨と要点を確認いただいたことを示します。本文は編集部の文章であり、市川團十郎の発言ではありません。文責は編集部にあり、記述の誤りは編集部の責任で訂正します。 編集方針を読む