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すっぽん

すっぽんthe hanamichi trap for unearthly beings

INSTANT ANSWER一撃回答

花道(はなみち)の七三にある小型のセリ。妖術使いや妖怪、幽霊など、人間を超えた存在の登場と退場のために使われるのが約束である。

すっぽんは、花道の舞台寄り、「七三」と呼ばれる位置に設けられた小型のセリである。原則として、妖術使いや妖怪、幽霊など、人間離れした存在や空想の生き物が登場・退場するときに使われるという約束事がある。

役はすっぽんからせり上がり、頭から徐々に姿を現す。煙を伴うこともあり、客席のただ中に人ならぬ気配が立ちのぼる。観客のすぐそばで異界が口を開くという、歌舞伎ならではの発想である。

「すっぽん」という奇妙な名は、俳優が頭からせり上がって現れるさまが、すっぽんが甲羅から首を伸ばす姿に似ていることに由来するとされる。舞台機構の名としてはいささか愛嬌のある命名だが、異界の者がぬっと現れる不気味さと、どこか可笑しみが同居するところが、いかにも歌舞伎らしい。

すっぽん自体は歌舞伎全体の共有機構だが、鬼神や明王、怨霊といった人間を超えた存在は、『鳴神(なるかみ)』や『不動(ふどう)』など市川宗家(いちかわそうけ)(成田屋(なりたや)・市川團十郎(いちかわ だんじゅうろう)家)が伝えてきた歌舞伎十八番(じゅうはちばん(おはこ))の世界にも数多く登場する。超自然の力を舞台に呼び出す想像力は、荒事(あらごと)の精神と深く響き合っている。

櫓劇場正面舞台奈落客席12345
  1. 1櫓 — 官許のしるし
  2. 2奈落 — 舞台と花道の床下
  3. 3セリ — 昇降の仕掛け
  4. 4すっぽん — 花道のセリ
  5. 5花道 — 客席を貫く道
横から見た断面のイメージ図です。実際の構造は劇場によって異なります。
SOURCES

出典・監修

執筆
KABUKI Universe編集部
監修
市川團十郎
公開日
2026年8月15日(土)
最終更新日
2026年9月9日(水)
監修済み

監修は、市川團十郎に趣旨と要点を確認いただいたことを示します。本文は編集部の文章であり、市川團十郎の発言ではありません。文責は編集部にあり、記述の誤りは編集部の責任で訂正します。 編集方針を読む